福知山市北山地区の概要
位 置 北山の集落は国道9号から分岐する国道429号を約7キロ西進し、上豊富小学校の横を約2キロ進んだところです。
地 形 集落の中央を大天神山からの清流が流れ、国道429号を超えて和久川に合流します。
小川の両側には水田が広がりその山側に点々と住宅が建ち並んでいます。
構 成 総世帯数24世帯(6世帯) 人口67名(23名) カッコ内は移住者世帯と人数です
移住の状況 移住者の内訳は市内から2世帯8名 その他は府外からの移住です。(平成30年1月現在)移住世帯の中学生以下の
子どもの数は10名。早い世帯では10年以上前から移住し小学生の姉と弟が居ましたが二人とも就職して北山を離れ
ました。
現在では福知山市に「空き家バンク」や「移住」定住促進」の担当部署ができていますが、当時は全てが民間業者の斡
旋です。
空き家 現在の空家は1軒ですが、この家も入居されていたのですが病気で亡くなり現在空き家となりました。
現在非居住の家は3軒あるのですが、高齢者が施設に入ったり子供が引き取ったりしていてまだ健在なので売りに出
すのは抵 抗があるようです。
農 業 水田の総面積は10ヘクタールありますが、耕作放棄や休耕で現在耕作している水田は約8ヘクタール程でしょうか。
作 物 ほとんどが米(コシヒカリが主)で少し自家用の野菜畑として利用しています。北山地区の米は昔から美味しいとの評判を
得ています。
地区の行事
①正月は初詣でで地区内のほとんどの人が参拝に見え新年の挨拶を交わします。
地区には4組あり1年ごとに神社当番が交代し ます。
②2月18日には厄除け神社の祭礼があり、地区内はもちろんのこと他所からもお参りがあります。昔病が流行ったことか
ら京都の吉田神社からお迎えしてお祭りしています
③10月の上旬の日曜に八幡神社の秋祭りがあり、祭礼の後地区内の遊園地でミニ運動会(主にゲーム)を開催し大勢の
老若男女が集い楽しく過ごすのが恒例になっています。
④12月の初旬に神社当番の引き継ぎ(宮講という)で全世帯から1名出席して会食します。
⑤10月の上旬の日曜日に市道や林道の脇に生えている雑草の刈り取り作業を全員で行い景観の保持に努めています。
農作業受委託組合
全員参加で北山農作業受委託組合を組織しており、農作業等の委託を受けて作業を行います。定例の作業は1年に1回
ため池の堤防の草刈りを行います。高齢者が多いので作業参加者は7名程度指名して行っています。その他に農区の
作業もあり有志で出て作業をしますが日当を支払います。
移住について
田舎に移住するということは何かにつけて大変な覚悟と努力が必要です。田舎には独特の習慣や慣習がありますし、
入居するとなったときに相当な金額の負担が必要な地域もありますので事前にそういった諸々の事柄を十分に調べて
おかないとこんなはずではなかったと後悔することになります。移住したものの近隣と上手く付き合いができなかったり、
暫くしてから出て行ったりという話も聞かれます。
空き家を購入する前に十分な事前調査をし、移住後は近隣の人たちに可愛がられるようにすることが肝要でしょう。
因みに北山では移住に際して負担金等の負担はありませんし移住者を村全体で大切にしています。
また、移住者も地区の行事等積極的に参加して分け隔てなく良好な関係が出来上がっています。
ヒント 移住すると地区の一員として分け隔てなくお付き合いをしますが、移住者も地区の行事には積極的に参加して近隣の人
と仲良くする努力も必要でしょう。
将来像 農村集落では農地を維持管理していくことが不可欠で、現在は一部の山間部を除いては耕作放棄地も多くはありません
し人口の年 齢構成を見ると、もう暫くは現状維持が継続できると考えられますが、年々年を重ねていくに従い農業ができ
なくなることは必定ですからこれが大きな課題です。そのために平成22年から農作業受委託組合を立ち上げて農作業の
委託があれば組合で対応する手段を講じています。
組合による鹿除けフェンスの設置作業。村中の田んぼを囲いました。 北山の景色の一部ですです
作業者全員での記念撮影